ジュリエットに愛の花束を。



「面白かったかい、瑞希ちゃん」

「あ、はい……なんか、いつもはあたしが樹に「減らず口」って言われてるので。

樹もそんな風に言われる事があるんだなっておかしくって。すみません」

「え、瑞希ちゃん減らず口なの?」


キョトンとして聞いてくるおじいちゃんには、素直に頷けない。

どうしよう。

一応これって、紹介されてるわけだし。

あんまり印象を悪くするのもなんかちょっと……。


そうこう迷って唸り出しそうになっていると、隣の樹があたしの考えなんか無視して口を挟む。


「減らず口なんてもんじゃねぇって。

素直じゃねぇし、口は達者だし、意地っ張りだし」

「ちょっと! もうちょっと控えめに言ってよっ」


あまりに包み隠さず暴露する樹に、こそっと注意する。

止めたあたしを見て、樹は呆れたみたいに笑う。