「やー、ごめんごめん。待たせたね」
そう言いながら入ってきたのは……想像とは違う感じのおじいさんだった。
もっとこう……ビシ!っとした感じの人かと思ってたけど。
あたしと樹の前に「よっこいしょっと」と座ったのは、可愛らしくて愛嬌のある、本当にどこにでもいるようなおじいちゃんだった。
白くなった髪と、穏やかな顔立ち。
目尻の下がった瞳が優しく微笑みを浮かべてる。
おじいちゃんは、あたしの顔をじっと見つめて。
元から細かった瞳を更に細めてにこにこと笑う。
「あ、初めまして。片桐瑞希といいます」
『お目にかかれて光栄です』とか言った方がいいのかな、とか悩んでいると、おじいちゃんが待っていたように話し出す。
「よろしく、瑞希さん。私は樹の祖父の幹久です。
……で、瑞希さんは樹とお付き合いしてる方でいいんですよね?」



