ジュリエットに愛の花束を。



「瑞希のせいじゃない。

これは、俺が決めた事で、就職の事だってちゃんと考えて……」

「いらないって言ってるじゃんっ……!」


そこで、初めて振り返る。


ぶつかった視線の先で、樹の瞳が動揺で揺れてた。

きっと……、あたしも同じ顔をしてる。

……ううん。もっと、ひどい顔してるのかもしれない。


納得した答えのハズなのに……。

自分で出した答えを告げてるだけなのに。


次々に浮かび上がる涙が視界を奪う。


居心地がよくて堪らない樹の部屋が、涙で揺れる。


「いらないっ……、樹なんか、関西でも九州でも、……アマゾンでも!!

どこでも行っちゃえっ!!」

「瑞希っ……!」

「追っかけてきたら、ストーカーだって言って警察呼ぶからっ!!」

「呼べよっ! んな事ぐらいでおまえを離すわけね……」

「追っかけてきたら……っ、嫌いになるからっ!!!」

「……っ、」