ジュリエットに愛の花束を。



『へぇ、瑞希、大学で結構仲良くやってんだな』

「でもあたし、癖が強いらしいから。男子でわざわざ話しかけてくるのなんて松永くらいだよ」

『松永って、どんな奴?』

「知らない。男って事と、プリンくれるって事くらいしか知らない」


あたしの答えに、樹はさっきとは違う意味で黙る。

そして。


『松永とやらとはそんな距離感保ってくれればいいけど……、もうちょっと他人に興味持てよ。

大学でちゃんとやれてんだか心配になるし』

「失礼だなー。あたし、これでも友達結構いるもん。だけど、男子とはあまり仲良くしないようにしてるだけ。

樹が嫌がるの知ってるし、あたしも仲良くしたいとも思わないし」