「ううん。別にクールな人を探してたわけじゃないから。
……でも、やっぱり多少はガッカリしたかな。
迷うことなくはっきり断った椎名くん見たら、本当にあたしには可能性ないんだって分かっちゃったから」
「アリサさんは……なんで樹の事……。
顔ですか?」
「ううん」
「じゃあ……えーっと、」
「彼女なんだから、椎名くんのいいところなんかポンポンでてくるでしょ?」
「んー……でもあたしが何言ってもノロケっぽいかなって。
アリサさん、傷つけちゃうだけかと……。
今の状況だって、かなり迷惑かけてイライラさせてるだろうし……」
「そんな事には気を使うのね。……あたしなんか、目障りな最強のライバルなのに」
「確かに最強かもしれないけど……ライバルにしては潔すぎだし、正々堂々しすぎです。
だからか、焦りは感じるけど、アリサさん自体を嫌いになれないんですけど」
困りながら言うと、アリサさんは笑いを吹き出して、あたしを見た。



