ジュリエットに愛の花束を。



「瑞希さんなんて、あたしから見たら短所だらけで長所なんか見つけるの難しいけど……椎名くんにとっては、短所だって可愛くて仕方ないのよ。

呆れるほど入れ込んでるじゃない。

あたしが全力で迫ってるのに……本当に嫌になる。

せっかく作り上げてきた自信が崩れそう」


はぁ、とため息をつきながら言うアリサさん。

その顔は本当にうんざりしてるみたいで……あたしは首を傾げる。


「……もしかして、樹が何か失礼な事言ったり?」

「失礼なんてもんじゃないわよ。

昨日の事だけど、『瑞希さんなんかより、あたしの方が椎名くんに合ってる』って言ったのに、」

「ちょっ……なに勝手に奪略しようとしてるんですか!」

「勝手にじゃないわよ。ちゃんと宣戦布告したじゃない」


眉を潜めながら言うアリサさんは、納得いかなくてわなわなしているあたしを、「とにかく」と強い口調で制止させる。