ジュリエットに愛の花束を。



『そいつの外見の特徴は?』

『えっとー……あ、そうそう、アレだよ。

黄緑色の服で、確かお腹のあたりに、黄色とピンクのストライプが入ってて……たれ目だったような』

『……国民的人気キャラクターを痴漢に仕立て上げるつもりか?』

『じゃあ……えっと、赤いもじゃもじゃの雪男みたいな感じで、頭にはプロペラが』

『コンビそろって痴漢か。

……瑞希、真面目に答えろ』

『だって……、答えたら、どうするの? 

ヤるの? っていうか殺るの……?』

『殺らねぇよ。

……ただ、社会的に抹殺してやりたいだけ。二度と電車なんかに乗りたくなくなるように』

『そ、そんなの、樹には無理でしょ? ほら、本当にあたしは気にしてないし……』

『いや。親族関係でコネ使えばどうにかなる』

『またまたー。冗談ばっか。警察一家か、親が大企業だとかの社長とかで権力でもない限り、無理でしょ』

『で、そいつの特徴は?』

『……』