【完結】─続─泣き虫姫のご主人様







 そして、あたしに近づいてきた。









 ……キスする気だ。



 そう、瞬時に感じ取る事が出来た。





 いやっ……。



 風邪ひいてるんでしょ!?







「ちょっ、やぁ……稚尋ってば!」




「ん……?」




 稚尋は焦るあたしの表情を見ても、動じる事もなくニヤリと笑っていた。




 額には、汗が浮かんでいた。










「風邪ひいてるんでしょ……?」





 ピタッ


 その言葉を聞いた稚尋が一瞬止まった。




 不審に思い、ゆっくりと顔をあげると……。







「…………!」




 そこには。



 笑顔で笑う稚尋がいた。










 頬は熱のせいか、少し紅潮している。