この手で紡ぐ神の欠片




一人悶々としていたら、
突然ガチャ、と
扉が開く音がした。

「わひゃ!?」

私の体がベッドの上で
小さく跳ねた。

「珠輝」

そう言って入ってきたのは
この部屋の主、詠人だった。

「なんだ、詠人」

私はホッとして息を吐いた。

「ベッド?誘ってる?」

ニヤニヤとしながら
詠人が言った。

「なっ、違うっつの変態!」

「怪しい、期待してやんの」

詠人はパタンと扉を閉めた。
…因みに、鍵は掛けない感じ。

「期待してないっ!もうっ、お茶!」

話を逸らす為に
私は飲み物を要求した。