この手で紡ぐ神の欠片




不意に、羽音と共に聞き慣れた声がした。

私は気持ち悪いくらいの笑顔でゆっくりと振り向いた。

カラスの体がビクリと跳ねた。

「おぉ、我が犬を授けてくれた焼き鳥じゃないか!」

「………ヒドいサ」

クスクスと私は笑って
本を持った。


私は制服のダークブルーのブレザーを脱いで
白いブラウスにネクタイ、
チェックのスカートという
軽い格好になる。

「寒いねぇ」

冬の風を全身で浴びた。