この手で紡ぐ神の欠片




「〈神唄〉は人によって違うサ」

「人によって違う?」

私はその言葉に
2つ疑問を感じた。

「他にも神話を使う人がいるの?」

「いるサ。お前だけが特別な人間なんてはずがないサ」

当たり前のようにカラスが答えた。

その言い方に非常に腹が立ったが
我慢してもう一つ質問をした。

「〈神唄〉、自分で考えるの?」

そんな言葉を考えるセンス、
私には全くない。

「自然とわき出るものサ」

カラスが普通に答えた。

その“自然”が
どうも私にはわからない。