この手で紡ぐ神の欠片




天使が呆れたように言う。

私は
そんなものがあった覚えはない。

「ないよ」

「…じゃあウチが探しに行こっか?」

天使の言葉に
私は甘えることにした。

「じゃ、待っててね」

そう言い残して
天使はふわり、と
優しく飛び立った。

「…綺麗だなぁ、ね?」

彼女の姿が見えなくなって、
私はそう同意を求めた。

「…嫌いサ、天使はサ」

心底嫌そうに、
公園の樹に隠れていたカラスが
言いながら姿を見せた。