この手で紡ぐ神の欠片




「神話かぁ、試したくない?その“力”」

楽しそうに笑いながら天使が言った。

「試す場所ないし」

私はカバンに入れた白い本を思い出した。

――どんな“力”があるのだろう。

気になっては、いた。

「どうせ普通の人間には見えないし、使ってみようよー」

「うーん」

私は考えるふりをした。


とっくにもう、答えは決まっているのだ。