――そして放課後。

詠人は菜生と2人で
学校を出て行った。

正確に言えば、
2人バラバラに教室を出て、
校門で待ち合わせをし
腕を組んで帰って行ったという。

屋上に行って
カラスと話していたら、
たまたま来たクラスメイトに
そう聞いた。

「てっきり珠輝も一緒かと思ってたけどね、意外」

そう言ったクラスメイトに
私は苦笑いを返した。

「ところで、珠輝のそばにいるそのカラスは?」

その質問に、

「晩ご飯のおかず!」

そう答えるなり
私は屋上を後にした。