「今日暇だったら、さ。ウチに来てよ」

「……行く」

軽い様子だったが、
私はしばらく間を空けて答えた。

「じゃあ僕の家に集合」

その言葉に、
私は首を傾げた。

「一緒に行かないの?」

「…たまらんっ!可愛いっ!」

言うんじゃなかった。

「そうだよなぁ、珠輝ちゃんはオレと一緒に行きたいよなぁー」

変な声を出して、
微笑みながら私の顔を覗き込む。

「うざいっ!」

噛み付くように私は言った。

「うんうん。ツンデレツンツンだね」

頷く詠人に投げる言葉が、
さすがに見つからなかった。