馬鹿みたいじゃん。

そう思っていたり、
何も考えなかったりして
学校まで歩いた。

「おはよっ」

そう言いながら
自分の席につく。

「――?」

菜生と詠人が、いない。

菜生の机には
開かれたままの雑誌があるし、
詠人の机には
栞が挟まれた本があるから、
学校にいることは伺えた。

――菜生は呼び出しかな?

忘れ物多いし、
先生に怒られてるかも。

――詠人はわからないなぁ。

本を使って呼び出して
案外遊んでいたりして。

そんな感じに
軽く軽く考えた。