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宿題、片付けなきゃなと
部屋に入り私は思った。

数学嫌だ、社会も国語も
とにかく何もかも…。

私はそう思いながら
机の上にノートと教科書を広げた。

「かったりぃー…」

しかめっ面をして、
ノートの端っこ、
落書きひとつ。

「ぅあー」

なんとなく、思い出した
詠人の話。

今じゃ粗大ゴミが廃棄されるような
遊びにくる子など
いなくなってしまった。

――昔、

過去はいつもそこにある。

「うー…」

私は唸ると、
ノートを片付けた。

宿題なんて、まぁ良いや。