「やぁっ詠人、学校以外で会うなんて驚きだよ!」

私は喋りながら
公園の入口あたりにいる詠人の所まで
駆けていった。

「あ、あぁ。この再会はまさに僕らの運命だね」

「陳腐な言葉だねっ」

相変わらずの詠人に
私は明るくそう言い放った。

「ヒドいな、オレは本気――」

詠人の言葉が、途切れた。

視線は、私の後ろ。

公園の奥。

私は振り向いた。

ケルべロスが、
のそのそと歩いてきている。