この手で紡ぐ神の欠片




  *

簡単だった。
運命とやらも気が短いのか
物語は意外とあっさりと進む。


私が学校の終わりに
公園に寄ると、
出会った。

首が3本ある大きな獣に、
出会った。

「……」

思わず、絶句。

「……あ…」

声が漏れた。

3本の首をもった獣と
視線がぶつかった。

嫌な予感。

こめかみに冷や汗が垂れる。

ジリ、と
私が半歩後ろに下がると――

「ガァアァアッ!!」

雄叫びをあげて、
私目掛けて突っ走ってきた。