この手で紡ぐ神の欠片




「神話から“力”を呼び出すことサ」

「あぁ、アタシもやったね。フェンスとか…それのこと?」

カラスがまた頷いた。

「けどアタシは北欧神話だよ」

ケルべロスは、
私の神話にはいないはずだ。

「ギリシャ神話の担い手サ」

私は顔を歪めた。

「その者がギリシャ神話から、ケルべロスを呼び出したサ」

カラスは続ける。

「呼び出すということは、その居た場所からここへ呼び寄せることサ」

すなわち、カラスは言った。