「えーっと、ウルズ、ヴェルザンディ、スクルド…だよね?」

私は首を傾げた。

北欧神話で運命を司る
3人の女神。
過去、ウルズ。
現在、ヴェルザンディ。
未来、スクルド。

人間の命のみならず
神々の命も彼女らの手にある。

彼女たちの中から、
一番背が高い
意思が強そうな女性が
一歩前に出て
私の目の前に立った。

「私がウルズです」

丁寧に頭を下げられる。

「えーっと」

私は言葉を探した。

「知りたいことがあるの」

私は彼女たちを見回した。

「選択肢はないはず。ごめん、答えてくれないかな?」