「ファイズのサイン貰いに行ってたんだって?」


「はい。しかも、5人揃って写真まで撮らせてくれました。」


満面の笑顔で、デジカメの画面を見せてきた。


「ヤフオクに、ここまでかける?」


「だって5人揃ったサイン、レアすぎて一枚が最低10万で取引されてるんですよ?!」


えっ…たかだかサイン一枚に10万て。


恐るべし!!ファン。


「だからって、頼まれてたモデルの報告書出してないでしょ。見逃すから、売れたら一割ちょうだい。」


パッと手を出した。


「急いで持って行くので、許してください。」


そう言いながら、足早に戻って行った。


まったく…佐井のやつ。


ついでにひと休みしに、エントランスにコーヒーを飲みに行った。


フ~っと一息つきながら、エントランスのソファに座りながらまったりモード。


「やっぱり、ここは落ち着くなぁ。」


つぶやきながら、ボーっとしてた。


「宮元さん、1ヶ月ありがとうございました。」


その声は。