七瀬が好きになってちゃって。


どうすることも出来なくなりそうだから。


「しないよ。当分ね。」


「当分て?」


「莉南は、いま仕事が楽しくて仕方ないみたいで。」


「莉南さんて、何してるんですか?」


今まで知らなかったし。


「ウエディングプランナー。企画が通りまくってて、仕事が面白くなってきた所らしい。ここでオレと結婚したら、騒がれて仕事にならないからね。」


「じゃあ、ライブで爆弾発言て…。」


「それ、友達と飲んでて、七瀬が冗談で言っただけだよ。」


「でも、城金兄って言ってましたけど?」


「何かの間違いだよ。昔、遊びすぎてたオレを見かねて、七瀬が冗談で莉南と結婚なんて爆弾発言するか?なんて言ってたから。」


「それが捻じ曲がったんですね。」


「うん。だから、安心していいよ。」


「分かりました。今回は信用します。」


「今回は?」


「だって、女関係は信用できないから。」


「うわ~、痛いこと言うね。」


大笑いしてる。


「なに笑ってるんですか?」


爆笑しなくてもいいのに。