割れた風船と溶けた氷を眺めて 日がな一日 僕の今日が闇に滲んで 夜で消える。 最後まで見ることが叶わなかったサイゴンの冬の結末を 僕は誰の口からも聞くことが出来なかった。 持て余したポップコーンを片手に 暗闇の中。 いつまでも席を立てずに眺めているような。 それはまるで 終わらないエンドロールみたいだった。