窓に影


 偉そうな口ぶりに少し腹を立てながら承諾する。

 少し苛立っているのだろうか。

 それが悠晴のせいだったら少し嬉しい。

 やっぱり私は嫌な女だと思う。

「じゃ、まず第一問。今日あいつをここに呼んだ理由は?」

 勉強の内容じゃないのかよ。

「彼氏だもん。理由が必要?」

 何よ、昨日は私を響子さんに会わせたくせに。

 英語を教えてもらうという立派な理由があったわけだけど。

「質問で返すなよ。次、第二問。俺のこと好き?」

「なっ……何よそれ?」

「だから質問で返すなって。いいから答えろよ」

 そんなの、決まってる。

 歩だってわかってるくせに。

「……好き」

 さすがに戸惑いがちに答えた。

 歩は至って真剣な表情をしている。

「じゃあ、第三問。俺とあいつ、どっちの方が好き?」