雑踏のエントロピー



かなりサバサバしたお姉さんタイプの先輩に、一度は甘えてみたかった。




あんな風に無防備に笑うんだ。


知らなかったな。


ちょっと悔しい。




無意識に火を着けた煙草を深く吸い込んで、吐き出す煙に思い出を詰め込んだ。



らしくないな、と解っていてもちょっと浸ってみたい気分。