雷はとっくに止んだ。


もうすぐ文化祭だから今日から学校に行くことにしたけど、心は晴れないまま。

学校にも一人で来た。


「天凪様!」

「咲煌寺さんっ」

「咲煌寺様~っ!!」

車から降りて校門をくぐった途端、私の名前の嵐。

何人もの生徒が近寄ってきた。


「皆さん、ごきげんよう」


「天凪様っ、大丈夫なんですか!?お顔をお見せにならないので心配していましたのっっ」

「大丈夫。心配してくれてありがとう」



その後も大変だった。

……無理してでも学校来たほうがよかったかも…。

咲煌寺天凪は生徒からの信頼も厚いし。