先輩の気持ちはよく分かる。



俺がいつ目覚めるかわからない状況で、父親まで死亡となったら気丈なまりあでもきっと普通じゃいられないだろう。



先輩が帰った後、一人目が冴えてしまって考える。





「明日部長に話してくるからな」


そう、言い残して。


こんな……いつ目覚めるかわからない俺を会社は待っていてくれたという。





さて、どうしたもんか。



今まりあは先輩の家でやっかいになってるらしい。



退院したら、一緒にあの家まで行こうか。



なんたって……キミにはもう帰る場所はないんだから。



俺が帰る場所になる。