『グスン…うん…』


小さな男の子は泣きべそをかきながら頷いた。


『そうか…迷子なんだ。でもすぐにママが迎えに来るから泣くなよ』


青年はそう言って、小さな男の子の頭を優しく撫でた。


『グスン…うん…』


小さな男の子は小さな手で涙を拭った。


『よし、強い、強い』


青年は小さな男の子に優しく笑いかけ、小さな男の子を側のベンチに座らせた。


『君…名前は?』


青年は小さな男の子に優しく尋ねた。


『裕太…葉山裕太…』


小さな男の子=裕太は自分の名前を名乗った。


『裕太くんか…良い名前だね』


青年は笑顔で告げた。