『これは…催涙弾や!!』


四季神時也は瞬時に手で鼻と口を隠した。


その言葉を聞いた修二たちも手で鼻と口を覆った。


『催涙弾だなんて…くそっ!!行くぞ!!』


修二は公太を背負いこんだまま洞穴の奥へと走った。


修二に続くように亮や橘怜子も洞穴の奥へと走った。


四季神時也は火のついた木を持ち、洞穴の奥へ走った。


迫り来る謎の黒ずくめの男たちから逃げるために、ひたすら真っ暗な洞穴の先へと走った。


その真っ暗な洞穴の先が行き止まりだとしても


その真っ暗な洞穴の先に何もなかったとしても


ただ、生きるために…


生きてこの島から出るために走ったのだった。