トレーニングセンターの2階の天窓には、溜め息が出てしまうような冬の青空が広がっている。
白い一筋の陽光が、コートに射し込む。
わたしは、喉がからからになってしまうほど緊張していた。
順也が静奈に決死のラインメッセージを送ってから、1週間が過ぎた。
今日は、順也のバスケットボールの練習試合だ。
コートでは、両チームが試合前の練習をしていた。
2階は観客席になっていて、満員ではないがギャラリーであふれている。
健ちゃんが、わたしを小突いた。
「そんなに、きょろきょろするな。怪しい人だんけ」
〈でも〉
わたしは、健ちゃんを小突き返した。
だって、静奈が来るかもしれないのだ。
いや、来ないかもしれない。
わたしは、もう一度、観客たちを丁寧に見渡した。
がっかりした。
不意に、溜め息が出る。
静奈らしい背格好の人は、いない。
もうじき、試合が始まるのに。
コートで練習をしていた選手たちが、一気にはける。
その時、順也が爽やかな笑顔で、上にいるわたしと健ちゃんに手を振ってきた。
わたしは手すりから身を乗り出して、手話をした。
〈頑張れ〉
頑張れ、順也。
白い一筋の陽光が、コートに射し込む。
わたしは、喉がからからになってしまうほど緊張していた。
順也が静奈に決死のラインメッセージを送ってから、1週間が過ぎた。
今日は、順也のバスケットボールの練習試合だ。
コートでは、両チームが試合前の練習をしていた。
2階は観客席になっていて、満員ではないがギャラリーであふれている。
健ちゃんが、わたしを小突いた。
「そんなに、きょろきょろするな。怪しい人だんけ」
〈でも〉
わたしは、健ちゃんを小突き返した。
だって、静奈が来るかもしれないのだ。
いや、来ないかもしれない。
わたしは、もう一度、観客たちを丁寧に見渡した。
がっかりした。
不意に、溜め息が出る。
静奈らしい背格好の人は、いない。
もうじき、試合が始まるのに。
コートで練習をしていた選手たちが、一気にはける。
その時、順也が爽やかな笑顔で、上にいるわたしと健ちゃんに手を振ってきた。
わたしは手すりから身を乗り出して、手話をした。
〈頑張れ〉
頑張れ、順也。