三日月の雫


しばらく続く、穏やかな沈黙。

ゆっくりと流れる時間。

ずっと、思い描いていた柚羽と過ごす日々。

僕は幸せだった。



――……永ちゃん。



遠くから聞こえる、覚えのある声。

僕と柚羽はハッとなり、寄り添っていた身体を瞬時に離した。



「かんなさん…」

「…かんな」



同時に呟く。

やっぱり僕たちは…と、絶望の渦が取り囲んだ。



――……柚羽さん。