天使になれなかった。




あたしだけがクラスの中で1人泣いていなかった。

ハンカチも握らず、ただ膝の上で堅く手を握って凛羽の遺影を見つめた。


ぜんぜん違う。

これは凛羽じゃない。

前は見分けがつかないほど作り笑いがうまいと思っていたけれど


今でははっきりとそれが偽物の笑顔であると見抜ける。

むしろ、なんでずっと違いに気付けなかったのだろう?

それほど違いははっきり出ていた。

こんな凛羽の前じゃ涙もでてこない。