(不良は、もちろんあの黄色と灰色と……真っ赤も入れとくかぁ。結構助かったもんね)

良子はカツアゲの件を思い出し、玉置に感謝の意を込めて真っ赤を登場させる事にした。

この物語の中では真っ赤がカツアゲをする側の人物なのは、この際あさっての方向へ置いておいて。

良子は頭の中で動き出したキャラクター達をポチポチと文字に変換していく。

妄想妻夫木もといケンジと名付けられた男の格好いい事ったらない。

「『コイツは俺のモンだ』だってぇ?ぐぉぉぉ!たまら~ん」

(くぅぅ!書きながら胸がキュンキュンだよぅ!)

良子はポチポチと携帯電話のボタンを押しながら、ニヤニヤしてベッドにひっくり返った。