「一緒に居てほしいのは…これからずっと、歩んでいきたいと願ったのは…誰でもいいわけじゃない……!」


――わたし、期待していたんだ。
どこかでまだ、生きていてもいいんだと。

戻れるなら、帰れるなら…例え先輩たちがわたしのことを忘れてもよかった。
哀しいけれどそれでも、みんなで無事に帰れるのなら…またひとりぼっちに戻ったとしても、それでも。
ここで見つけた確かなものがあったから。


「……断る気? 嫌だっていうの? この世界が…ここは、あなたの世界なのよ…?」

「ちがう、ここは…ここはわたしが生きる世界じゃない…!」


──ソラが、居てくれる。そう思っていた。信じていた。


今までみたいに、笑ってわたしの隣りに居てくれるのなら…それだけできっと、何度だってやり直せる。
強くなれる。
そう、思っていたんだ。

だけど。


「もう、帰れなくても、戻れなくても…わたしはわたしの本当の居場所を…今ここにある感情を、これ以上見失うことなんてできない…っ」


だけどそれが無理でも…もう本当に全部失くしてしまったとしても…もうわたしは、逃げちゃいけない。

わたしの願いは、もうあの時とはちがう。

夢見てしまった。
願ってしまった。

願いは、未来にあるから。