ライオンの体が、光を発する。
視界に溢れる金色の淡い光。


――きっと、あいつなら。


今このライオンの姿を見て、その言葉をうららが聞いていたら。
泣きながらもう十分だと、笑う気がした。

だけどそれを伝える間も無く、レオとライオンの体は暗闇に呑み込まれていた。


『──レオ…確かにボクらは、うららに逢いたかった。うららが大切だった。だけど、それだけじゃない。きっとボクらはみんな、君たちに出逢う為に…ボクは君に出逢う為に、待っていたんだよ。君にも…レオにも…待っている人が、居るでしょう──?』


──そんなヤツ、いねぇよ。オレを待っている人間なんて、ダレもいない。いるわけない。



昔のオレも、そう思っていた。
そう、あの日にゆいに、出会うまでは。


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