すると、智哉が、階段を上り、2階へ行った。 「どうした?何か気になることでも?」 俺も、すぐ後をついて2階へ。 「いや、なんとなく・・・探偵気分で・・・」 冗談めいて、4つある2階の部屋の前を往復しようとした。 だが、一番東の部屋の前で、智哉が止まった。 大学生か独身者しか入居していない、と聞いていた部屋だが 平日の午前の最中、電気のメーターがやけに早く回っていた。 俺と智哉は、お互い顔を見合せ頷いた。 そして、ふと、郵便受けの下に目を向けると、 見覚えのあるモノを見つけた。