「なぁライル。」



「んぁ?何だよ。」



ウェンディに話し掛けられ、ライルは答えながらベッドへ寝転んだ。



「ライルは、両親はどうやって亡くなった?」



「…は?……んー、俺の目の前で軍人に撃ち殺されたんだっけなぁ。」



正直十年ほど前の話だったのでライルも記憶が曖昧だ。


鮮明に覚えていたのは始めの何年かだけで、自分が殺した者の悲痛な顔ばかりが記憶を埋めつくしている。



「もし、目の前で死んでなくて、誰かに生きていると言われたらお前は信じる?」



ウェンディが珍しく真剣なものだから、ライルも真剣に考える。