「そんなハッタリに騙されるものか。」



「嘘ではないよ。アローンズ夫妻は捕虜としてこの国に来たのだよ。今は解放され、この国の技術者として働いている。」



確かに、まだ両親が生きている頃は、俺達の国で車の技術者だった。



リバー司令官の話のつじつまは合う。



「会って、共に過ごしたいと思わないか?」



「共に…?」



ウェンディはリバー司令官の言葉に硬直した。



生きている両親と共に過ごしたいと思う気持ちは当然ある。



だけど、それは仲間を、共に戦っている戦友達を裏切ることでは…?