「確か、和平交渉に来たのだったね?ライル・F・クロード少将と共に。」



「そうですが…。」



だからなんだってんだよ。



ウェンディは後頭部にギリっと宛がわれた銃口の重みを感じながら苛立つ。



「彼がいなくて良かったよ。君に話したいことがあるんだ。」



穏やかな声だが、威圧的な瞳に圧倒されてしまうウェンディ。



ぐっと唾を飲み込み、それでも負けないよう眼光を光らせた。



「もし…もし君の両親が、この国にいるとしたら、どうする?」



………何を、言っているんだ?



ウェンディは両親の死がきっかけで軍に志願したのだ。



なのに、生きている?