バルバルバル…… ヘリコプターの近付く音、下ろされる梯。 「…帰って、被害総額と死者数の確認だ。ウェンディ。」 「うん。」 荒れ地に響くライルの低音の声とウェンディのそれより少し高い声。 彼等はまだ少年。 だけど彼等は、戦場を駆け抜ける軍人。 荒れ地には無数の灰、降った後の銃弾。 悲しい戦慄。 悲しい現実。