「病院内の図書室だからさー、あんま種類ないかもだけどさ」 そう言って美音の前にバサリ、と広げてみた。 《花にも写真集、あるんだ》 赤や黄色。オレンジにピンクや青。 沢山の色が散りばめられた本を読んで目を輝かせる美音の横顔を見つめる。 「この前、図鑑すっげぇ楽しそうに見てたからさ。」 《うん、嬉しい。ありがとう》 そう言って俺を見た美音の顔には確かに笑顔が浮かんでたけど 「一番好きなもの、じゃねぇか」 一番の笑顔ではなかった。 なんとなく、だけど違うんだと思った。