でも、そんなこと言ったらきっと怖がらせてしまうから絶対に言わない。


外見は俺と同じぐらいでも中身は小さな子供みたいに真っ白なんだ。


《この空、貴方みたいだね》



袖をくいっと引っ張られ、青空を指差す美音を見る。



「え?」

《青空みたいにまっさらで自由で温かくて。



そして何より笑顔が太陽みたいなの》


ね?と俺をもう一度見る美音に何とも言えない感情が込み上げる。



「…さんきゅ」


子供みたいに真っ白だからか美音のまっすぐで濁りがない言葉は俺の心臓を掴んで離さない。