ば、と視界が何かでいっぱいになる。


「!?」


綺麗な花の写真がページを埋めている。



「………図鑑?」


勢いよく頷く美音に笑いがもれた。


《貴方と見たかったの》



最初よりだいぶ埋め尽くされてきたトークノートに書かれた文字に思わずにやけそうになった。



貴方と見たかったの、か。



「まじかよ!じゃ、俺もリハビリ終わったし屋上行こうぜ!」

《うん》


宝物みたいに図鑑を抱き締めている美音は本当に可愛かった。