「自分を…嫌いになろうとなんかすんなよ…」


あたしがここに居るか確かめるように腕に力が入る。


「自分を…否定するな…!」



少し涙が混じった、その声に再びあたしの涙腺は弛む。



お姉ちゃん

お姉ちゃん


「美音…っ」
《美音。》



頭の中でお姉ちゃんと彼の声が重なった。



お姉ちゃん、

お姉ちゃんの他に

大切な人を

作っても

いいですか。