ぴたり、と動きを止め貴方を見上げる。



「美音が!美音が自分を愛せるようになるまで…っ!



俺が自分を愛するのと同時に美音も愛すから!」



薄い膜があたしの目を覆う。



「美音が…自分を愛せるように、なったら…俺はその残りの隙間に……居れるだけでいい、から美音の中に居させて、?」



あたしは顔をくしゃりと歪め、自分から貴方を引き寄せる。



あぁ、人の体温は、なんて温かい