目をぱちぱちとさせ、また驚いていた。 …ま、この前まであんなに態度悪かった奴から花とか考えられねぇよなぁ… 苦笑気味に頭を掻き、鉢を渡す。 「これなー、花壇とかに植えた方がいいかもしんね。その方が綺麗に咲くってさ!」 《……そうなんだ》 「だから今度、中庭の花壇に植えに行かね?」 この時はひたすら美音のことが知りたくて、美音が何を思っているかなんて考えてなかった。 美音は肯定も否定もせずに、ただ鉢を見ていた。