Last Wing




目を見開かせる美音。

「ダメって言われても、俺、勝手に呼んじゃうけど」

にかっ、と笑いかけると戸惑ったかのように瞳を震わせた。


「サッカーと一緒だよ」

《サッカー?》

「どんなに強敵でも俺たちは立ち向かわなきゃ行けねぇじゃん?」


黙る美音を余所に話を続ける。


「だから、俺、めげねぇもん」

《…なんでそんなに》

「美音は俺に勇気をくれたから。



そしたら、そいつがどんな奴か気になるの当たり前じゃね?」



《………勇気?》