「こんにちは」
花を墓石の前に置いて深く頭を下げた。
「今日は美音はいないんです、けど…」
さやかさん、何で俺だけ?とか思うよなあ。普通に。
だけど、どうしても確かめたくて。
いや、確かめなきゃいけないような気がして。
気付いたら、ここに来てた。
「すいません、俺きっと今から嫌な奴になります」
渇いた唇を少し噛んで、拳を握る。
「きっと何て自分勝手な奴なんだ、って思うと思います」
でも。
「美音が一番大切なんです。俺よりも何よりも。だから…美音の為なら何でもしてやりたいんです」
美音を閉じ込めている鳥籠の鍵を探したいんです。

