……パサ、リ 手紙があたしの指からこぼれて、床に落ちたと同時にあたしは病室を飛び出した。 ─…行かなきゃ。 “忘れないでっていうのは……” ─…会いに行かなきゃ。 まるで今まで絡み付いていた鎖が解けたかのように、体が軽い。 「……美音ちゃんっ!?」